2020年01月21日

いと、お菓子!2019  1月

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謹 賀 新 年
本年も宜しくお願い致します

睦月、人と仲睦まじくする月。人とのつながりが最も感じられるのが、特別な事づくしのお正月でしょうか。年が新しくなることを「変わる」ではなく「明ける」と表現するのは、静かに厳かに始まる日本の正月にはぴったりの表現に思います。御目出度い年明けに感謝して令和2年をスタートしましょう。

はりはら塾 いと、お菓子

笑くぼ饅頭(薯蕷饅頭)


薯蕷(じょうよ)とは、大和芋、山芋、つくね芋などを指します。この薯蕷芋を饅頭の皮に用いた蒸し菓子を「薯蕷饅頭」と呼びます。薯蕷を米粉や小麦粉のつなぎに使い蒸して作ります。薯蕷は蒸すとふくらむ性質があるので、出来上がった饅頭の皮は、芋の香りも良く、風味豊かで、フワッとした優しい食感の饅頭が出来上がります。余談ですが、お好み焼きにも山芋を入れ、フワッと仕上げます。。
製法には、関東式・関西式があり、それぞれに「そば饅頭」・「上用饅頭」の別名もあります。材料である「上用粉」は、関西方面で使われる細かい上質の米粉です。うるち米を挽き、乾燥したものを「上新粉」、柏餅や団子、外郎などに使います。これをより細かくしたのが「上用粉」です。京都などでは、「薯蕷粉」とも呼ばれます。
仕上がりが純白なので鮮やかな着色が出来ます。祝いの紅白、仏事の青白、薄皮をむいておぼろに。また、膨張剤を使用しないので、膨らみが少なく、木型や布巾絞りなどでの成形も可能です。茶席で饅頭といえば、薯蕷饅頭を意味します。
この菓子を食べると、その作り手のレベルがわかるといわれるほどです。シンプルなのに、総合的な技術とセンスの集約であるため、職人の技量が表れるのだとか・・・(-_-。。。





県営吉田公園しずかちゃん「緑化大学」


お題「早春」 
うぐいす餅・練り切り(水仙)


初音 うぐいす餅

求肥の生地で漉し餡を包み、両端をつまんで成形し、愛らしいウグイスの形に見立てたもの。単純な作りですが、ウグイス色と可愛らしい形が春の訪れを連想させてくれます。。


  


Posted by 扇松DO at 22:41Comments(0)いと、お菓子!

2020年01月21日

いと、お菓子!2019  12月

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木の葉が散り終えて、本格的な冬を迎える季節。低く重い灰色の雲が空を塞ぐ事を雪曇。遠くの山は雪化粧をします。雪は結晶の美しさから花に例えられ、「雪の華・不香(ふきょう)の花・六華(りっか)」などの名を持ち、「銀世界・白銀」などと、銀色で表現される事も多いです。雪は本来、雨かんむりに箒を表す「彗」、掃くことができる雨との意味と同時に、雪(すす)ぐとも読んで「掃いて清める」という意味もあったとか・・・。
雪が珍しいこの地域、粋な雪見の宴にも憧れます。

はりはら塾「いと、お菓子!」


ケーキ(ガナッシュクリーム)
  
師走、おこたが恋しい季節です。七日は二十四節季の「大雪」、八日の「正月事始め」では、一年の感謝を込めて家の道具を片付けましょう。親のいう事をきかない子のところには山から「一つ目小僧」が下りて来るとの言い伝えもあるとか・・・。お手伝いも大切です。十三日は「すす払い」一年間に溜まったホコリを掃い、隅から隅まできれいにすると、年神様がたくさんのご利益を持って降りて来るとされています。冬の真ん中は二十二日の「冬至」、かぼちゃや冬至粥を食べて、ゆず湯に浸かって大晦日まで元気に走り続けます。。が、その前の大イベント「クリスマス」。今年はどんな三太さんがやってきそうですか??・?
キリストの生誕と古代ヨーロッパの冬至の祝祭が結びついたとされるクリスマス。。語源は「キリストのミサ」だとか。。。日本には1549年、ご存じフランシスコ・ザビエルのキリスト教伝来によって、宗教行事として伝わりました。ツリーは、常緑樹に花や食べ物を飾って、木に神様が留まるように祈るために。てっぺんのトップスターは、キリストが生まれた時に東の空に輝いた星。リースの柊は、キリストの受難の象徴で、殺菌作用のあるモミと共に魔よけや無病息災、豊作を祈ります。クリスマスカラーの赤はキリストの流した血、白はキリストの純潔、緑は永遠の命を象徴する常緑樹の意。真っ白な生クリームに緑のヘタの付いた真っ赤なイチゴも楽しくクリスマスを演出します。
それから、25日の朝は日本でもどこか厳かな感じがしますが、冬至に近いこの日は、太陽も休んでいると考えられ、静かにしないと太陽が戻ってこないと信じられていたとか。。。。静かにのんびりと年末を過ごせたらいいのですがネエ!!・・・・。さて、チョコレートたっぷりのケーキ作りで、美味しい時間をお過ごし下さい





県営吉田公園しずかちゃん「緑化大学」

お題「慶祝」 
雪平(丹頂)・練り切り(紅梅) 


雪平生地 丹頂

求肥菓子、求肥は牛のなめし革のように白いことから、以前は「牛皮」という字があてられていました。羽二重のような柔らかさと餅のような弾力性を兼ね備えており、口にした時の滑らかさと、コシのある歯触りで、多くの茶人を魅了してきました。
半ば透き通るような白さは、中に包んだ餡の色を微妙に透かす効果があるし、発色にも優れています。コシのある柔らかな生地は、自由自在な創作を可能にします。生菓子には欠かせない生地です。
その求肥をベースに、白あん(練り切り餡)と卵白を加えて、白さを際立たせふっくらとしたものが雪平生地です。上生菓子の生地としては定番で、菓子の印象に温かみが加わります。求肥に比べて弾力性は劣りますが、硬くなりにくい生地になります。







  


Posted by 扇松DO at 22:32Comments(0)いと、お菓子!

2020年01月21日

いと、お菓子!2019 11月

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旧暦10月の異名「神無月」、この時期に日本中の神様が出雲大社に集まり、留守になるからなど、由来は諸説あります。
最初の亥の日は「こたつ開き」、茶道の世界では「炉開き」。陰陽五行説では、亥は「火」を司る「水」を意味するとして、この亥の日に囲炉裏やこたつに火を入れれば、火災にならないと信じられていたようです。そろそろ朝晩の冷たさにストーブが恋しい季節となってきます。

はりはら塾「いと、お菓子!」

蒸しケーキ(チョコバナナ・チーズココア)

蒸しパン(むしパン)は、小麦粉に重曹やベーキングパウダー、砂糖等を混ぜ、蒸し器で蒸した膨化食品です。特に果物などをのせたものが「蒸しケーキ」とも呼ばれるます。
柔らかく立ち上る湯気のある風景は、とても温かくて幸せで、懐かしささえ感じてしまいます。蒸しパンの心和むおいしさは、お母さんの味とも言われます。材料を混ぜるだけの手軽な作り方なのに、ふんわりとした生地が出来上がる、可愛いおやつ菓子です。お菓子づくりのレパートリーの必須項目です。
バナナは、個性の強い甘みを持っているにもかかわらず、いろいろな食材と相性が良く、思いの外、守備範囲の広いフルーツだと思います。チョコやナッツは定番で、抹茶・シナモン・チーズ・ラズベリー・などなど・・。
ココア(cocoa)は、カカオ豆およびカカオ豆を原料とするチョコレートの各種中間製品で、カカオマスの油脂分(ココアバター)を減らした固形物、または、その粉末ココアパウダーや、ココアパウダーを溶かした飲料の略称です「ココアはポリフェノールを含む健康飲料であり、ピュアココアに入っているリグニン(食物繊維の一種)が腸管の掃除に役立つ(朝に飲むと効果的)」として紹介され1996年冬に一時社会現象にまでなりスーパーマーケット等小売店では関連商品の売切れ及び品薄が相次いだ事もありました。
 蒸し菓子は、出来上がりを食べるのが一番、冷めたらレンジでチンして、、熱々にしてお召し上がり下さい。





吉田公園緑化大学

お題「立冬」 山茶花・木枯らし

「浮 島」
浮島生地は、上生菓子や朝生菓子として扱われる蒸し物です。卵、砂糖、粉類、餡で作った生地を蒸して作ります。上生菓子にする場合、羊羹などと流し合わせたり、焼印を押したりします。茶席菓子としても饗される「浮島」、名前からもふわふわ感が伝わってきます。餡を主体にした蒸しかすてらなので、口どけもよく、卵の気泡で浮かせた生地は香りも豊かです。甘露煮の栗やかのこ豆との相性も良く、嬉しい甘さに浸れます。


  


Posted by 扇松DO at 22:21Comments(0)いと、お菓子!