2019年09月10日

いと、お菓子!2019  8月

ご案内

暑中お見舞い申し上げます
 萌葱(もえぎ)色、伽羅(きゃら)色、桔梗(ききょう)色、巡る季節に誘われるように野山へ足を運び、自分の手で素材を集める草木染めには、美しい名前が付けられています。温度や湿度、時間などによって染め上がりは千差万別で、全く同じ色は出ないそうです。この一期一会こそが、自然そのものと対峙する魅力なのかもしれません。和菓子作りと共通の「手のひらの自然」がここにもあるようです。


県営吉田公園しずかちゃん「緑化大学」
お題「初秋

いと、お菓子!2019  8月
はさみ菊・桔梗 練り切り製


はりはら塾「いと、お菓子!」


レモン羹・道明寺羹(水牡丹)

和菓子の世界では、寒天の持っている凝固力を利用して、甘味料やその他の副材料の加わった溶液を凝固させたものを総称して「流し物」と言われます。煮詰めの強弱、加合される材料の相違、仕上げ後の乾燥状態の相違などで「生菓子」と「半生菓子」に分類されます。
餡を加えて作る「羊羹」を除いた流し物は、形状・色調・食べ口・清涼感などの点で、夏場に製造、販売される事が多く、副材料によって種類も豊富です。
その中で道明寺羹は、錦玉羹に道明寺粉を柔らかにして合わせて作ります。錦玉液に半透明の道明寺粉が散在して、粉雪交じりの雨を思わせることから「みぞれ羹」とも呼ばれます。
紅色餡を透き通ったみぞれ羹で包み、茶巾絞りに仕上げます。ひんやりもちもちの口当たりが涼感を誘います。また、みぞれ羹を通して薄紅に浮かぶ豊麗さをそのまま映した美の表現は、茶の湯の世界にも喜ばれます。酷暑が続きますので食欲も落ちて冷たいものやさっぱりしたものばかりに手がのびてしまいます。。「錦玉羹」は、見た目にも爽やかな仕上げを工夫して、視覚から涼しさを演出します。小さなお菓子に夏の風情を表現して、厳しい残暑を乗り切りましょう・・・。。

いと、お菓子!2019  8月
錦玉羹製




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